はじめに

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管理人は現役看護師の方と一緒に看護師向けお役立ち情報を提供しております。当サイトではその中でも看護師の院内研修に絞ってご案内していきたいと思います。

看護師の方がご覧いただくことを想定して専門用語等も利用するかもしれませんんがあらかじめご了承ください。

管理人

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中堅看護師研修の実際

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1)研修の概要
・対象者:久留米大学病院と当院のクリニカルラダー・レベルIIを修了し,臨床経験年数5年以上の看護師。
・研修生数:平成23年度から毎年50名余りが参加。
・研修の目的,目標
 -目的:リーダーシップを発揮するためにリーダーに必要な知識・技術・態度を理解する。
 -目標:(1)組織の目標を理解し,中堅看護師として自己の役割(責任)を認識する。
     (2)状況に応じたリーダーシップが理解できる。
・中堅看護師研修スケジュール内容:中堅看護師研修は,年に2回で6月と11月に実施している。研修期間は約6か月間で,第1期研修において研修生が自部署での立場と求められている役割を自身で認識し,現場での課題を明確にする。第2期研修では,リーダーシップ理論を用いてチームメンバーにアプローチし,問題解決に取り組む。

2)第1期研修
 (1)研修生の募集:各所属長に参加者を自薦,他薦で依頼する。
 (2)事前レポートの提出:「所属およびチームにおける中堅看護師(私)に求められる役割とは何か」をテーマにレポート(1,000字以内)を作成し,研修に臨む。
 (3)集合研修:勤務時間内の8:30~17:00で実施する。内容は,座学,コンピテンシー自己評価,グループワーク(以下、GW)で構成する。GW開始前にアイスブレイクを行なう。
 (4)集合研修終了後の課題:研修レポート(研修後の学びについて),課題レポート(課題として取り組もうと思っている内容と理由,リーダーシップ理論を含めた取り組み方の考えを1,000字程度にまとめる)を作成する。

3)第2期研修
 (1)課題実践レポート提出,発表準備:研修生は,自部署でりーダーシップを発揮して実践した内容についてレポートを作成し,5分間の発表に向けてレポート内容をパワーポイント形式で整理し,研修に臨む。
 (2)集合研修:勤務時間内の8:30~17:00で実施する。内容は,個人発表,GWで構成する。GW終了後に研修生は,フィッシュカードを交換する。

管理人

コンピテンシーを用いた中堅看護師研修

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より質の高い医療・看護の提供が求められる現在,組織における中堅看護師の育成が重要である。

ベナーは,中堅レベルの臨床能力について,「全体をみながら最も重要な部分に焦点化して関わり,その場の状況を患者にとってよりよい方向へと導く事ができることである」と述べている。

そのため,中堅看護師は,後輩への指導や専門性の向上およびチームのリーダーとしての役割を期待されている。

当院では,中堅看護師が医療チーム活動の中で,チームリーダーとしての役割を果たすことができるように,目標管理やクリニカルラダーを用いて,個人の成長ひいては組織の成長を目指した人材育成を目標とした教育に取り組んでいる。

時代や教育環境の変化に加え,医療技術の高度化・専門化・在院日数の短縮により,リーダーシップに加え,能力のさらなる開発を促すために組織が求める中堅看護師像を明確にし,教育プログラムを充実させていく必要性がある。

そこで,平成23(2011)年度より行なっている,能力開発や人材育成に有効なツールとされているコンピテンシー評価を取り入れた研修の実際について紹介する。

コンピテンシーとは,「ある職務やある状況において,高い成果・業績を生み出すための特徴的な行動特性」のことです。

管理人

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リーダーシップ研修の評価

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リーダーシップ研修は,看護教育部開設以来の新人看護師研修に次ぐ歴史ある研修で,2001年頃より現在のスタイルに整備され,毎年,自薦あるいは師長推薦の5~10名程度の参加者が集まる。

対象者は経験5年以上とし,近年は主にチームリーダーもしくは今後チームリーダーの役割を担う者を対象として実施している。

2001年度からの11年間の研修修了者は延べ86名にのぼり,2013年12月現在,在職している者は44名である。その中から,師長2名,主任9名,現チームリーダー6名(既チームリーダー経験者9名)が誕生している。それ以外にも,教育委員や実習指導者など,各部署で重要な役割を担っている者も多い。

リーダーシップ研修が当院のリーダー育成に少なからず貢献していることがうかがえる。

中堅層の育成やキャリアップのきっかけとして,この研修を師長より勧められる者が多いが,修了後の師長および受講生の評価はおおむね好評である。

これは,研修を受講する際の師長からの動機づけが上手にされていることや,研修での学びがその後のリーダーとしての実践に活かされていることが関連していると考えられる。

受講動機は師長からの勧めが大半である。この2~3年は,参加者の人選が変化しているように見受けられる。

「来年はチームリーダーを担ってほしい」「1~2年後には主任として活躍してほしい」など,1,2年先を見据え,今後のリーダーとしての活躍を期待し,計画的にこの研修への参加を勧めている師長が増えてきた。

また,ラダー認定を意識して勧めたり,キャリアアップのきっかけとして勧めている場合もある。師長としては,リーダー格であるレベルIIIの看護師育成を計画的に行なうための,1つのステップとして捉え,参加させているようである。

近年この研修を修了した者がチームリーダーとして活躍するようになってきている。チームリーダー会議を運営している師長は,ここ数年の研修に参加したチームリーダーについて次のように評価している。

「リーダーとして積極的かつ計画的にチームの運営をするようになった」「以前は発言が少なく何でも師長に相談するという姿勢であった者が,今は自らの考えや意見を発言し,積極的にリーダーとして活動している」「メンバーに対して手厳しかった評価が変化し,肯定的にとらえられるようになった。その結果,対人スキルやコミュニケーションがうまくなった」など,研修参加後の変化を感じているという。

研修で学んだりーダーとしての取り組みと自信が,その後のチームリーダーとしての実践を後押ししているのではないかと推察される。今後はその実践がチーム活動をも活発にさせるのではないかと期待している。

10年以上継続してきている研修であるが,研修の評価,受講生のフォローを十分行なってきていなかったことに改めて気づかされている。キャリアラダーの運用がようやく軌道に乗りつつあるなかで,本研修の位置づけはますます重要となる。

これまでのような修了時のみの評価ではなく1年後,2年後の受講者の動向を評価し,それを研修の運用に活かしていけるように,取り組んでいってほしい。

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